仕事も人生も充実させる「ライフ・エンゲージメント」とは

私が代表理事を務める一般社団法人日本エンゲージメント協会では、エンゲージメントを以下の3つの軸からなる「ライフ・エンゲージメント(人生)」というフレームにして、協会のコンセプトにしている。

  • ワーク・エンゲージメント(仕事)
  • セルフ・エンゲージメント(自分自身)
  • ソーシャル・エンゲージメント(社会・人間関係)

死ぬ瞬間の5つの後悔

多くの患者を看取ったブロニー・ウェア氏は、その著書『死ぬ瞬間の5つの後悔』(新潮社)の中で最期の後悔、すなわち人生で最も本質的で大切なことについて次の5つを挙げている。

  • 自分を幸せにしてやればよかった
  • 他人の期待に沿うための人生ではなく、自分がやりたいことをやっておけばよかった
  • 仕事ばかりしなければよかった
  • 自分の本心を伝えておけばよかった
  • 友達と連絡を絶やさないでおけばよかった

最期にもっとしっかり仕事をすればよかった、と思う人はいないのだ。もっと人間関係の充実や、自分が本当にやりたいことに時間をかけることが、結局は大切なことなのだ。

ワーク・エンゲージメントからライフ・エンゲージメントへ

しかし、この世の中、仕事をしなければ人生を充実させることは難しいのも事実だろう。仕事は人生のすべてではないが、かといって片手間ではできない。仕事を充実させながら、自分自身のため、そしてよりよい人間関係のために有意義な時間を費やすことが必要だ。仕事上のエンゲージメントを人生に広めていくことが必要なのだ。

ライフ・エンゲージメント
=「ワーク・エンゲージメント」
+「セルフ・エンゲージメント」
+ソーシャル・エンゲージメント」

ワーク・エンゲージメント

仕事のエンゲージメント。人生を充実させるために重要、かつ片手間ではできない。

しかし、ワーク・エンゲージメントだけでは人生を後悔することになる。

セルフ・エンゲージメント

自分自身へのエンゲージメント。リベラル・アーツなどを通じて自分自身を深く知ること。

ソーシャル・エンゲージメント

社会・人間関係のエンゲージメント。社会貢献や人間関係を通じて社会人としての自分を見つめること。

「シニアの品格」

2016年に出版した『シニアの品格』(小学館)は、ワーク・エンゲージメントばかりを高めてきた元エリート社員がある老人との対話を通して人生へのエンゲージメントを取り戻す、と言う話だが、ここでは、人生を後悔しないために最も大切なことの一部を描いたつもりだ。

(文責:一般社団法人日本エンゲージメント協会代表理事/ユーダイモニアマネジメント株式会社代表取締役 小屋 一雄)